無酸素運動との違いや期待できる効果を紹介

健康のため、ダイエットのために運動を始めるなら「有酸素運動」が有効だと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。実際に有酸素運動をトレーニングや日々の習慣に取り入れて、健康維持につなげているケースもあります。「なかなか運動が続かない…」悩みも、有酸素運動の意味や効果をきちんと知ることで、モチベーション維持にもつながり、運動を継続することができるのです。
そこで今回の記事では、有酸素運動とは何か、無酸素運動との違いや期待できる効果について紹介します。

1. 有酸素運動について

有酸素運動と聞いたことがあっても、どのような運動なのかよくわからない方もいるでしょう。また、無酸素運動とは何が違うのか気になるかもしれません。ここでは、有酸素運動とはどんな運動なのか、無酸素運動との違いについて紹介します。

1-1. 有酸素運動とは？

酸素を使って、脂肪を燃焼させたエネルギーで筋肉を動かす運動を「有酸素運動」といいます。長時間運動を続けるには、体に蓄積された脂肪を分解して、エネルギーとして使わなければなりません。体脂肪を分解するときに必要になるのが、大量の酸素です。
酸素を取り入れながらエネルギーをつくり出すことで、長い時間運動を継続できます。筋肉を動かすためのエネルギーをつくり出せなければ、運動を継続することは難しいでしょう。しかし、有酸素運動は、酸素を使いながら体脂肪を燃やしてエネルギーを生産して、筋肉を動かし続けられるのです。

1-2. 無酸素運動との違いは？

有酸素運動と対照的なのが「無酸素運動」で、酸素を使わずに筋肉を動かすエネルギーをつくり出します。筋トレや短距離走などのような瞬発力を鍛える運動が、無酸素運動の特徴です。無酸素運動は強い負荷を短時間にかけておこなうため、ケガのリスクが高めといえるでしょう。
一方、有酸素運動は運動強度が低いことから、ケガのリスクを軽減しながら運動に取り組めます。

2. 有酸素運動の期待できる効果

無酸素運動とは異なり、有酸素運動にはさまざまな効果を期待できるといわれています。どのような効果があるのかを知りながら取り組むことで、モチベーション維持にもなるでしょう。ここでは、有酸素運動の期待できる効果をいくつか紹介します。

2-1. 脂肪を燃焼させる

有酸素運動では、体に蓄積されている脂肪をエネルギーとして使うため、脂肪の燃焼効果を期待できます。実際に脂肪が燃焼される効果が高まるのは、運動開始か20分後くらいからですが、それまでの時間でも脂肪は燃焼されるのです。そのため、「有酸素運動は20分以上しなければ意味がない」といわれますが、短時間でも体を動かすことが大切になります。
体に蓄積された内臓脂肪などは目に見えづらく、増加してもなかなか気がつけないでしょう。そのまま放置してしまうと、肥満や病気の原因になりかねません。脂肪をためこまないためには、脂肪を燃焼させる有酸素運動が有効なのです。

2-2. 生活習慣病の予防改善になる

高血圧、高血糖や高コレステロールは、内臓脂肪が増えることで引き起こされ、結果として生活習慣病につながります。有酸素運動は、そんな生活習慣病の原因ともいえる「内臓脂肪」を燃焼させるため、悪玉ホルモンの分泌を抑制させるのです。そうすることで、高血圧や高血糖などの予防にもつながるため、深刻な病気を防ぐこともでき、生活習慣病の予防改善になるでしょう。

2-3. 心肺機能の強化を図れる

有酸素運動は、肺で酸素をしっかりと体内に取り込み、心臓から全身へ循環させる呼吸を繰り返します。そのため、心肺機能が強化され、運動を続けていても呼吸が乱れることが少なくなるでしょう。深い呼吸を繰り返すことで、心肺機能のアップだけでなく、持久力が向上して疲れにくい体づくりにもつながります。

2-4. ストレス解消につながる

ストレス解消はゆっくりと休息するだけでなく、有酸素運動も有効な方法のひとつです。有酸素運動をすると、血行がよくなり、全身に血液がめぐります。そうなると、酸素や栄養素が血液に運ばれ、体の隅々まで行き届くのです。
そして副交感神経が優位に立つことでリラックスし、ストレス緩和につながります。さらに、体を動かすことで脳から、心に安らぎをもたらす「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質が分泌されることでも、ストレス緩和作用があるといわれているのです。

3. まとめ